今月の釈迦説法
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今月の釈迦説法

釈迦が菩提樹の下で悟り、説いた教えとは中道(ちゅうどう)、縁起(えんぎ)、四聖諦(ししょうたい)、八正道(はっしょうどう) の四つの真理から成り立っています。
これらの修行を積むことによって煩悩をなくし、結果として苦を克服することができるとされています。

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2016年7月

仏法を聞いたらどうなる

苦しみに意味を見出す心の眼
よく、仏教の話は年寄りの慰めのもののように考えている人がいますね。私たちのまわりでもよく見

かけるのです。「今度の報恩講、お参りくださいよ」と言ってビラを配るんですが、なかには、「も

うちょっと年をとったら、お参りしますわ」と言う人がいますね、言ってる本人も六十を過ぎてるん

です。年をとってから法を聞くと言ったって、ちょっと手遅れなんじゃないですか。年をとってから

聞いたら、わかりにくいんじゃないかな。「難しい話ですなあ」と言う人がありますが、話が難しい

んじゃなくて、聞きつけてないからということもあるんです。いや、年老いてからも聞いていただか

にゃならんけれども、「仏法は若きときにたしなめ」です。
わかきとき仏法はたしなめと候ふ。としとれば行歩もかなはず、

ねぶたくもあるなり、ただわかきときたしなめと候ふ。

『蓮如上人御一代記聞書』 六三条
という蓮如上人のお言葉は大事な意味を持っていると思うんですよ。「頭のしっかりしてるときに、

足腰のしっかりしてるときに、しっかりと聞き込め。そうでないと、実り多き人生は生きられないぞ」

と、蓮如上人はおっしゃりたかったのでしょう。これは大事なことと思うんです。仏教というと、死

ぬときの準備みたいに思っている人が多いのですが、悩んでいるのは現実なんですからね。ただ今、

現実に惑うているんですからね。

ところで、ここで注意しておかねばならないことは、仏法を聞いたら、現実の生活についての迷いや

苦しみがなくなるんじゃないのですよ。迷いや苦しみに耐えられる人間になるんです。人生の苦しみ

がなくなるということは、迷信です。仏さまを信じたら苦しみがなくなるとか、神さまを信じたら災

難がなくなるとか、そういうのは迷信なのです。人生というのは、そんなに甘いもんじゃない。どん

なに仏さまを信じている人でも、どんなことが出てくるかわからん。それが人生なんです。何が出て

くるかわからん無気味さを秘めている。それが人生の恐さでもあるんです。

しかし、何が出てこようと、その苦しみに耐えられるだけの、いや耐えられるだけじゃなくて、その

苦しみに意味を見出す心の眼を開いてもらう、それが仏教なんですね。だから、悩むがゆえに、迷う

がゆえに、その迷いに耐えられる人間をつくらにゃならんのでしょう。その悲しみに、苦しみに耐え

て、逆にその苦しみの、悩みの意味を変えて、そこに豊かな世界を味わってゆくような心の視野を開

いていくのが浄土真宗なのです。

だから若いときに、悩み多いときに、仏法は聞かねばならないのです。しかしまた中年の人、壮年時

代というのは、やはり家庭的にも社会的にも責任のある時代ですから、それだけに悩みも多いし、い

ろいろと人には言えないような辛いことや悲しいことが多いわけなんでしょう。だから、そういう中

にこそ、導きの光として仏さまの教えが仰がれていかねばならないのです。

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