今月の釈迦説法
お問合せ電話番号
福岡県福岡市博多区博多駅南3-18-28
(博多駅から1.4km)

今月の釈迦説法

釈迦が菩提樹の下で悟り、説いた教えとは中道(ちゅうどう)、縁起(えんぎ)、四聖諦(ししょうたい)、八正道(はっしょうどう) の四つの真理から成り立っています。
これらの修行を積むことによって煩悩をなくし、結果として苦を克服することができるとされています。

概要写真

2016年8月

迷うこころをひるがえす

結婚式は大安、友引には葬儀を出さない。なぜ?

 

文部省が終戦直後に行った迷信の調査結果によりますと、次のようなバカバカしいことが、

多くの人びとの間に信じられていることが明らかになりました。

このなかには読者の皆さんも、それなら知っていると思われるものが、おそらく少なくない

と思います。

 

〇女が二十歳のとき結婚すると離縁になる。

〇コタツの火でタバコを吸うと成功しない。

〇男が鏡をしげしげ見ると死ぬ。

〇夜、掃除をすると親の死にめにあえない。

〇三軒長屋のマンナカに住むと病人が絶えぬ。(これは三人で写真に写るとき、マンナカ

にいるものは早く死ぬという迷信と同じです)

〇晩に新しい下駄をはくと病気になる。

〇柿のタネを火にくべると歯の病気になる。

〇妊婦が火事を見ると、生まれた子にアザができる。

〇妊婦が家鴨の肉を食べると家鴨の足がはえる。

〇蒸かしものなどした時のお湯で、髪を洗うと頭がオカしくなる。

〇夜、ウメボシをたべると目がうすくなる。

〇八畳の部屋に娘が一人で寝ると大蛇になる。

〇初午に山に行くと火事が起こる。

〇彼岸に大根畑へ行くと大根が腐る。

 

以上はホンの一部分にすぎません。むろん、このような言いつたえのなかには、昔の人の

教訓も含まれていますから、いちがいに、その全部を迷信として片づけることはできません。

問題なのは、世のなかがグングン近代化して行くのに、その流れについて行けず、愚にも

つかぬ祈禱やマジナイや良時吉日などの迷信に引かれる人が、あとをたたないことです。

友引の日に葬儀を出すと、死者がつづくと思い、大安吉日に結婚式を挙げると幸せにな

れると思う人間のあわれさ。

出家も在家も、良時吉日に目がくらんでさまよい、天の神や地の神のたたりに恐れおののき、

占いやまじないに心を奪われている人びとのすがたを悲しまれた親鸞聖人の往時にも勝る

悲しいすがたが、高度の知識社会をめざす今日の日本に見られるということは頷けないことです。

友引の日をきらう心や、大安吉日を選ぶ心は、逆にいえば、どこまでもめでたく、幸せでありたい

というこでしょう。さらにいえば、いつまでも息災延命であるようにという願いに根ざしていることは

明らかです。

それは友引や良時吉日に迷うこころをひるがえすほかはありません。そっけないようでも、端的に

いえばその通りです。受くべきは受け、負うべきは負うて立つ不惑の立場に立つことです。心配

ごとや、わずらわしいことがあると、神に祈ったり、占いに迷ったりする根性で、苦の海といわれる

人生を、どうして安んじて渡ることができましょう。

雨の日には雨の日の風情があり、風の日の味わいがあると受け取ってこそ、人生は実り多いもの

となり、生きて甲斐があったということにもなるのではないでしょうか。

  • 前へ
  • トップページ
  • 次へ