今月の釈迦説法
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今月の釈迦説法

釈迦が菩提樹の下で悟り、説いた教えとは中道(ちゅうどう)、縁起(えんぎ)、四聖諦(ししょうたい)、八正道(はっしょうどう) の四つの真理から成り立っています。
これらの修行を積むことによって煩悩をなくし、結果として苦を克服することができるとされています。

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2016年10月

無常の人生だから

仏の願いにすべてをまかせる

 

釈尊は、諸行無常と人生を見つめていらっしゃいます。花が咲くのも無常、花が散るのも無常

です。生あるもの必ず死に帰す、これも無常であるからにはさけて通れません。

作家の志賀直哉氏は生前に自分の骨壺を用意し、日ごろは自分の毎日飲まれる、コーヒーに

そそぐ砂糖壺として使用しておられたと聞きます。いつも、その骨壺から砂糖をコーヒー茶碗に

入れながら『今日一日、二度とない一日、大切に生きたといえるだろうか』と反省しておられたと

いうことです。人生において、二度と迎えることのできない一刻を生きていることを忘れてはなり

ません。親子、兄弟、夫婦、隣人、よほどの縁ですが、大切にしているといえるでしょうか、そして、

すべて別れていかねばならないことも間違いありません。

親に先立つ子、祖父母に葬られる孫、決してめずらしいことではありません。無常なればこそ、

一刻を大切にしなければならないと味わうことです。

これも私の敬愛する先生のことですが、夫婦で骨壺をつくろうと決意され、できあがって、それを

支え持ったときには、さすがに身のひきしまるおもいがしました。しかし居間に並べておりますの

に、四、五日たつと、案山子の役目も果たさなくなっています。ただ「驚きを失った私」に驚かさ

れてますとおっしゃって、このような私ですから、仏さまは、五劫思惟の願(とてつもない長い長い

間、思惟して願を起こし、修行して衆生を間違いなく救う願)を成就されなければならなかった。

五劫思惟の証拠人をこの私の上に見させて頂いたとおっしゃっています。

そして、田んぼの稲が穂を垂れて黄金に輝き、紅葉は燃えるように有終の美をかなで、はからい

を捨て、一切をまかせている光景を仰ぐとともに、この老醜の救われていく白道(びゃくどう)が、

仏さまの方から用意され、十劫の昔から願われ続けられてあったことに、お念仏申すばかりです

と、お便り頂いたとこです。真実に導かれてこそこの喜びに恵まれるのです。

無常な人生を、我執(がしゅう)から離れられない、この私が生きていくのです。永遠に、流転し、

救われるはずがありません。

故に、仏はこの私を目あてに、願いを起こし、救いのすべてを用意しておさめ取っていてくださ

るのです。

病人にその病を完治する薬を用意してくださるごとくです。だが良薬も飲まずば効果はありません。

仏の願いに遇うて、本当の私を知り、ただこの私を見すえて、用意された願いにすべてをまかせ

ていきていこうではありませんか。

 

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