今月の釈迦説法
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今月の釈迦説法

釈迦が菩提樹の下で悟り、説いた教えとは中道(ちゅうどう)、縁起(えんぎ)、四聖諦(ししょうたい)、八正道(はっしょうどう) の四つの真理から成り立っています。
これらの修行を積むことによって煩悩をなくし、結果として苦を克服することができるとされています。

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2016年11月

み仏の教えを聞く

人身受け難し、仏法聞き難し

 

あるときお釈迦さまが、阿難といっしょに道を歩いておられました。

ふとたちどまられたお釈迦さまは、足もとの土を掌いっぱいにすくいあげられまして、

「阿難よ、この掌の上の土と、大地の土と、どっちの方が分量が多いと思うかね」

と、おたずねになりました。

あまりにもわかりきったおたずねでありましたが、阿難はまじめに、答えました。

「はい、それは申しあげるまでもなく、大地の土の方が、くらべものにならないほど多う

ございます」

するとお釈迦さまは、ふかくおうなずきになって、

「そうだ。そのとおりだ。阿難よ、この世の中に生きている、生きとし生けるものと、人間

の数とをくらべてみると、ちょうどそれくらいいのちがある。つまり人間に生をうけるという

ことは、まったくよほどのご因縁があってのことと、よろこばせてもらわねばならない」

と、おっしゃいました。そして今度は、掌の土の中から、ほんのひとくれの土を、爪の

上にのせられまして、

「阿難よ、この爪の上の土と、掌いっぱいの土と、どっちの方が分量が多いと思うかね」

と、おたずねになりました。

「はい、それは申しあげるまでもなく、掌の上の土の方が、くらべものにならないほど多う

ございます」

と、阿難が答えますと、お釈迦さまは、しみじみと、

「そうだ。そのとおりだ。阿難よ、おなじ人間に生まれながら、仏の教えをきくことのでき

るものと、できないものをくらべてみると、ちょうどそれくらいのちがいがある。

つまり仏の教えをきく身にさせてもらえたということは、まったくよほどのご因縁があって

のことだと、よろこばせてもらわねばならない」

と、おっしゃったということです。まことにいいお話で、わたくしたちは、へいぜい、「人身

受け難し、いますでに受く、仏法聞き難し、いますでに聞く」とはきかされていましたものの、

こういうお話をとおして、いかに受けがたい人身であるか、いかに聞きがたい仏法であるか

ということを、腹の底にしみとおる切実さで、いまさらのようによろこばせられるのであります。

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